6.サイバー世界のサバイバル


ここは、のほほん天国ではない 1


一人でアパートに住む若い女性の間では、表札は出さない、表札を出す時は男性の名前 も書いておく、電話帳に自分の電話番号を掲載しない、電話を受けても自分から名前は 名乗らないなどは常識だ。玄関のドアはドアチェーンを付け、鍵は新しくしてもらい、 男物のシャツを時々干して男物のサンダルを玄関に置いておく。道を歩く時は時々後ろ の様子を見る、交差点などで怪しい人物を確認する。家に入る時にはただいまと声をか けて、一人暮らしでないことをアピールする。エレベーターに怪しい男性と二人きりで 乗ったらすぐに降りる。その際、相手の様子を窺いながら背は向けない。自転車などに も名前は書かない。自分の情報は隠し、付け込まれないようにするのが一人暮らしの基 本だ。
ところがインターネットでは、女性でも自分の写真を載せたWWWを作り、みんなに見 てもらおうとせっせと努力する。E-mailのアドレスはもちろんのことFAXや電話番号 が書いてあるものまである。更には自分だけでなく家族や犬の写真を載せ、自己紹介ま で載せているWWWもある。
インターネットへの女性のアクセスも次第に増えているが、インターネット関係の調査 によればアクセスする60%以上は40才までの男性で、その80%以上が個人のパソコン で家庭や職場からアクセスしている。職場や学校にいるときは娯楽の目的に没頭するわ けにはいかないだろうが、ほぼ半数の人が周りの目を気にすることなく、自由にイン ターネットで遊べる環境にいるわけだ。
古今東西、男性は女性に惹かれる習性がある。インターネットユーザーの大多数である 若い男性も例外ではない。気軽に話のできる女友達もいない、女の子に声もかけられな い内気な男の子でも、夜も11時を過ぎ自分の部屋からテレホーダイでインターネット に接続しすれば、そこは彼が主人公のサイバーワールドだ。現実社会で可愛い子を眺め るように、インターネットの中でも可愛い子を見つけることができ、しかも、凝視して も相手に気付かれることもないし、にらまれることもない。
検索サーバーに「自己紹介」という文字列を入力すると10955件のWebが、「日記」と いう文字列では9698件のWebが見つかる。
その中から一つのWWWにアクセスしてみよう。「自己紹介」のページに載っているのは 函館の19才の女の子で誕生日は3月28日、血液型はA型だ。趣味は料理で好きなものは 海と子供。嫌いなものはオカマと蛾だそうだ。名前も本人の写真も載っている。その サーバーの情報を覗いて見ると、彼女はビジネス専門校で卒業制作にイントラネット を研究しているらしい。小人数の学生に担任をつけて指導するなかなかいい学校で、 おまけに先生がとっても美人だ。
日記も見てみよう。「亜美の日記」というタイトルだ。名前からして女の子に思える がインターネットでは女性を装う倒錯した趣味の男性もいるので注意が必要だ。この 子は阪神地域にすむ短大の2年生らしい。TVで宣伝している宝石店に就職が決まった こと、その店でアルバイトを始めたこと、勤める店が変わって通勤時間が長くなり授 業時間と重なりそうなことなどが月に1,2回ずつ掲載されている。
一般に日記は自分の心情を人知れず吐露するものと見られ、ある種の秘密の匂いがある。 男性が他人の日記、特に若い女性の日記に興味をそそられるのは蜜に集まる蝶のような もので、他人に見せるための日記であっても吸引力は変わらない。 インターネットに日記を掲載する人は、頻繁に更新して自分のことを、それも結構内 面的なことまで書いてWebに載せる。しかもほとんどの日記には「プロフィール」と いうページまであって、自己紹介風に個人情報が載せてある。Webは誰でもアクセス して読むことができ、知らない誰かが毎日それを読んでいるのだが、作者は自分の日 記が誰に読まれているか知るよしもない。
インターネットやパソコン通信でおきる事件や不快な出来事は実社会と変わりない。 片思いや横恋慕、不仲になった相手に意地悪をする奴、喧嘩をふっかえるのが好きな奴、 愉快犯、自分をコントロールできずすぐむきになる奴、変質者(ストーカー)など実社会 にいるものはインターネットの中にもいる。
長期間に渡って掲載されている日記を読んでいて、日記の作者が旧知の間柄に思えたり、 電話をかけたり、自宅を訪れたりするケースがあっても不思議ではない。 ....半年以上日記を読んでいているが今日の彼女は寂しそうだ。E-mailを書いて慰めて あげようか、いやいっそのことアパートを訪ねようと、調べておいたその女性のドアを ノックする。ドアを開けた女性の前の見知らぬ男は「あなたのことは良く知っていま す。最近つらそうですね。お話の相手になりますよ」などと突然いう。....
突然電話をかけてきたり家を訪ねてきた見知らぬ相手が自分のことをとても良く知って いて仰天する日記の作者の様は想像にかたくない。Webページや掲示板を見て情報を集 め、さらに電話番号や住所を調べて、本人に直接アクセスした例は実際にある。
ドアをノックする男は痩せ型で礼儀正しく、「よーベイビー。さみしそうじゃない。 気分転換にディスニーランドいこうよ」などと明るい喋り方はしないのだ。

検索サーバーには地域ごとに分類した日記のリンク集もあって件数も載っている。

         東京の日記               267件 
         近畿地方の日記           133件 
         関東(東京以外)の日記   212件 
         中部地方の日記            66件
         九州・沖縄地方の日記      36件
         東北地方の日記            30件 
         海外の日記                41件
         中国地方の日記            34件 
         北海道の日記              11件
         四国地方の日記            17件 
         北陸地方の日記            14件         1998年2月現在

変質的な者、そのものずばりの変質者も困り者だが、犯罪を企んでいる奴なら大変だ。
豪邸の車庫からメルセデスとボルボがのぞいていて、美人の奥さんと可愛い子供がボル ゾイと一緒に写っている画像がWWWにあって、日記風な記事が載っている。何となく 鼻につく文章で気にくわないというあたりから物語は始まるのだ。
掲載されている記事の内容が、自分が行ったカナダやフランス、オーストラリアなどの スキーツアーや外洋クルージングの話ばっかりで仕事に打ち込んでいるふしがない。 家の門構え、車、調度品、服装、ペットなどの画像からも結構な資産家であることが 見て取れる。
この一家についてどんな情報が得られるだろうか。
家族の写真やWWWの情報から家族構成がわかる。姓名とおおよその地域分かれば、電 話番号検索ソフトウェアのAngel-Lineやテレサーチ104で電話番号と住所が手に入る。 陸運局に行けば車のナンバーから持主の情報を知ることができる。
住所が分かれば場所の特定だ。地図情報を載せたWWWで場所をさがせばいい。 MapFanWebを呼び出してその住所の地図 を表示する。WWWの敷地が大きくて地図の一区画を占めているようなら申し分ない。 ついでに家の回りの道路状況も確認する。下見や逃走用の経路もカーナビに設定すれば 曲がる場所を音声で教えてくれる。一方通行に逆から入ったんでは話しにならないので、 幹線からのルートを確認しカーナビゲーションシステム(カーナビ)にポイントを入力す る。運転中はカーナビで誘導すれば土地勘がある連中と変わりない。しかも付近をうろ うろして下見がばれることもないし、紙に書いたものが残れば証拠にもなるが、メモ リーしたポイントは指一本で瞬時に跡形もなく消すことができる。
次に子供の通っている小学校を探す。制服を着た画像があれば、制服を集めて掲載して いるサイトで小学校を割出すのも難しくない。本人確認のため子供の画像をノートパソ コンに入れて、自分しか開けないようにパスワードをセットする。これで下準備はそ ろった。.....
集めた情報を整理したら、子供の日常パターンを調査にはいる。火曜日と木曜日が塾の 日だ。用事があるときは子供といえどもゆっくり時間をさいてくれない。となれば第4 土曜日の前の金曜日が決行日になる。休みの前で気分が高揚しているし、月末に近くな り街が騒然となる。
子供の学校から帰るときに、さも偶然というようにその子に名前で呼びかける。父親の 会社や仕事の話をすれば信用されやすいだろう。ペットの話や家の様子、家族の話をす れば、自分のうちのことをよく知っていている両親の知人と思われるかもしれない。信 用されれば付け込みやすいのが世の常だ。「xxxちゃん。知ってると思うけど、おとう さんは今度のスキーツアーの計画を立ててるんだ。どこに行きたいか聞いてきてくれっ て頼まれたんだけど、この写真見てくれない。今度はおじさんも一緒に行くんだよ。 よろしくね。おじさん、お腹がすいてるからあそこのマクドナルドでハンバーガーでも 食べたいな。そこでゆっくり写真見て。なんかおごるよ。ちょっと車に乗って」、なん て言葉で子供が車に乗ってしまうかも知れない。車の助手席に乗り込んで動き出したら、 後ろの席に隠れていた悪漢が大きな袋をかぶせて...。

自宅の前に「私は38歳のスキー好きの男で年に2回は家族と海外スキーツアーにいきま す。仕事はほとんどしていませんが生活に不自由はありません。スタンダードプード ルとスコッチテリアとヒマラヤンを飼っています。子供は二人、上が小学校5年の 女の子、下が男の子で小学校2年です。家内の趣味は絵画収集で月に一度はサザビーの オークションに出かけます」なんて看板を出す人はいないが、インターネットでこれと 同じことをする人は多い。インターネットのWWWは大通りに出した掲示板でもあり、 誰が見ているか分からないというのにだ。
そんな大層な紹介でなくて、「私の趣味は昼寝で、この前など次ぎの昼まで寝てし まいました。家は東大和です。年は32歳で独身。仕事は商事会社の営業です。 好きな言葉は果報は寝て待て。嫌いなものは目覚し時計です。....」とインターネット 上で宣伝されても、「ふーん。そうなの」という以外にどうしようもない。
「ぜひ、お友達になって、同じ趣味をさらに磨きあい、やがては全世界昼寝愛好会を 作りましょう」となるのには、趣味の内容、レベルがわかる事柄があれば充分で、 個人情報は必要ではない。個人を売りたい場合もあるだろうが、たいてい見てもらいた いものは趣味の内容で、個人ではないのだ。個人情報を掲載しなくても、いいコンテン ツはできる。ELLEのように、素晴らしいコンテンツをさらりと見せても、訪問者は引 きも切らない。ここはひとつ、クールにいきたい。
とにかく何があるかが分からないのが世の常だ。危機管理に疎いといわれる日本人だが、 安穏としてはいられない。世界中につながっているインターネットに接続したとき、 ディスプレイの中はあなたの部屋ではなくなるのだ。中には良からぬことを企む奴もい れば、獲物をさがす変質者もいる。わざわざ餌をぶらさげて注意を集めることはない。

サバイバル・ワンポイント・アドバイス

  1. 個人情報は掲載しない。
    住所、電話番号は掲載しない。
    自分の写真は載せない。
    本名も掲載しない。
    まして家族の情報は載せない。
    日記を載せるなど問題外。
  2. オフィシャルな様子、ビジネスライクな書き方にする。
  3. WebサイトのURL、E-Mailのアドレスなどは個人名を連想させないものにする。
    rfh82934dvk@xxxx.xxxx.ac.jpという学籍番号をもとにしたアドレスでもメールは届く。

個人情報には、もう一つ別な見方もある。

一般に、自慢できる趣味を持つ人ほど応対がしやすい。その人が気持ち良く話せれば、 聞いているだけで相手によい心象を与えることができる。その人のことを調べて、 のめりこんでいる趣味、昔の自慢話などを調べておくと、水を向けるだけで話が 途切れることなく、調査や売り込みを行なうことができる。 これは、難しい売り込みや取材をするときの常套手段だ。

***** 番外 ***** リアル・ワールドの事件
大都市ならば、アイドル、タレントはごまんといるので、ファンは放送局やイベント 会場にいったり、もっと積極的に事務所を訪ねたりして相手を見ることができる。 うまくいけば話だってできるだろう。見られる方も接し方を心得ているので、危険な 状況にはならない。
地方にはタレントなどの生息数が少なく、そうそう実物を見ることもできない。 アイドルに替わるのが地元のTV局で顔を見せる放送局のアナウンサー、女性の局アナだ。
普通、彼女達は転々と引越しをし電話番号も変え、住居を突き止められないようにする が、ある局アナがマンションを購入し同じ所に住みついた。やがて電話番号がファンに 突き止められ電話がくる。住所がわかって贈物が届く。贈物の金額が次第にエスカレー トし受け取るのを躊躇せざるを得ない。はっきり断ると傷つくと思い、「小さいぬいぐ るみなんかなら貰えるけど、こういういいものは私じゃなくてもっと大切な人にあげて ちょうだい」と、それとなく断ったが全然理解されない。これではいけないはっきり伝 えようと、あるとき強く断る。相手の男の子は初めは気軽に話をしてもらえて、プレゼ ントも受け取って貰ったことで、僕はいつもTVで見る彼女と話ができる、贈物も受け取っ てもらえた。僕はただTVで彼女を見ているだけの連中とは違うんだ。彼女は僕のこと意 識してくれているんだなどと勝手に想像する。だが次第に彼女はよそよそしくなり、つ いには贈物を拒否された。
男の子はガーンとショックを受けて思わず、マンションに足を向ける。ちょうど出てき た局アナに詰めよって、握ったナイフで.....。という事件が北海道であった。「思い を遂げられないならいっそのこと」というのは古今東西にあり、今に初まったことでは ないが結末はいつも通り両者ともに悲劇だ。


ねずみも居れば、ウラもある

さて次ぎは釣られてしまうおいしい話だ。
現実の世界に天下一家の会や長野オリンピックの公式スポンサーにもなったアムウェ イなど、そのものずばりのマルチ商法、ネズミ講やマルチ商法まがいの商法があるよ うに、インターネットの中にも合法、非合法の無限連鎖商法がある。
「無限連鎖講に関する法律」は、ねずみ講の開設、運営、勧誘を厳しく規制しているが、 一度に沢山のメールが送れるため勧誘のコストが安く、インターネットの中でのねず み講は後をたたない。なにせリストさえあれば、一度に5万件のメールを送ることも 朝飯前だ。ヒットの確率が0.01%でも5万件なら500件が当りになる。
例えばニュースグループによくあった「犬のフン」という投稿者の話だ。リストに書いて ある5人に200円ずつ送り、リストの一番上の名前を消して、最後に自分の名前を加え てなるべく多くの人にメールを出す。千円の投資で200万円が手に入るといっている。 ご丁寧にリンク先のWebページには、これをまやかしとした記事を載せている。
いろいろな記事の内容からみると、これを真に受けている者は少ないらしいが、中に は正義感に燃え、フレームメールを送った人もいるだろう。じつはこれこそ連中の 狙いで、真の目的は電子メールのアドレスを集めることにあるのだ。
目的がアドレス集めと分かれば思い当たるものがあるだろう。
まず一番は、アンケートとプレゼントのWebサイトだ。アクセスカウンターを増やす 奥の手はプレゼントといわれるが、この手のWebサイトに電子メールを送ったら、蜘 の巣に自ら飛び込む蝿も同然だ。検索サーバーで「プレゼント」のWebを探すと、パ ソコンが当る、CD-ROMをプレゼント、新発売のCDを抽選でなど、目移りするほど沢山 のプレゼントコーナーがある。これに飛びついて、いわれるままに名前、年齢、趣味、 地域、E-Mailアドレスを入れて送信ボタンを押したら、メフィストに魂を渡したも同 然だ。
送られてきたメールの受信簿をデータベースでまとめれば、立派な名簿ができあがる。 1日1000件のメールがあれば、30日で3万件のリストが作れる。自分から来てくれて名 簿に記入してくれるのだから手間いらずだ。集まったデータを1件10円で売れば30万円 になる。怪しげなWebサイトは敬遠するだろうが、有名な企業のサイトでも、後でその 名簿がどう使われるかはわからない。名簿といってもディスケット1枚なので社員が 外部に持ち出しても分からないし、セキュリティの弱いWWWサーバーから直接盗まれる ケースもある。そのサイトが有名企業の名をかたる場合だってあるのだ。 mac_apple.co.jpというURLをアップルのWebサイトと思う人だっているだろう。 これに似た名前のサイトからメールが届き、そこに書いてあるWebを覗いたらあやしげ なオンラインショップだった。もちろんApple社のマークはどこにもなかった。
インターネットでカード決済をするとゲートウェイでカード番号を読まれるという心配 があるが、現実は悪意を持ってカードの番号を手にいれようと、網をはっている悪者に カードの番号を教えないほうが重要だ。カードを使うのを思わずためらうような怪しげ な店は町の中だけでなく、インターネットの中にもあるのだ。そんな店ほどカード番号 と有効期限を聞きたがる。先の名簿のためのアドレス集めは可愛い方で、いきなり クレジットカードの番号と有効期限を書かせるオンラインショッピングを装ったWeb サイトもある。カード番号を送ってしまう人がいるとは思えないが、800万人もいれば 何人かは書くのかも知れない。カードの番号と有効期限がわかれば、それを予信チェッ ク用の機械に打ち込むことにより氏名が分かる。カードのチェックはそうやって行われ ているからだ。
インターネット・ショッピングも多くなったが、オンラインショッピングでクレジット カード決済を使ってしばらくしたら、覚えのない金が30万円クレジットカード決済の口 座から引き落とされたという話や、英語のサイトで訳が分からなかったから、闇雲にYES を押して進んだら、電子メールでコーヒーの先物取引の請求書500万円が届いたという 話もある。
インターネット上であの手この手を使い金儲けをしようとする輩だけでなく、オフライン の実社会で「インターネット」を利用して金儲けを企む連中もいる。
女性から「インターネットに興味ありますか。会員になると有益な情報が手にはいるうえ、 映画やホテルが割引になりますよ」と電話が来て、誘われるままに会場にいってパソコン とソフトを197万円で売りつけられた20歳の男性。「会員になるとインターネットやパソ コンの使い方を親切に指導する。パソコンは無料で提供する」という電話を受けて入会 し、届いた契約書を見たら実際は10万円もしない旧型パソコンを80万円で買わされてい た27歳の男性。「月々2000円で就職情報を見放題」に釣られて情報サービスに入会した ら70万円でパソコンを売りつけられた21歳の学生。「ホームページ制作会社」の求人に 応募したら実勢価格15万円のパソコンを95万円で売りつけられそうになり、そのパソコ ンを買わないと仕事は回せないといわれた25歳の男性など消費者相談センターに寄せら れる相談が増えている。
インターネットは悪徳業者のセールストークのキーワードになった。もちろん目的は高 額ローンを結ばせることにある。ローンさえ結ばせてしまえば、取り立てはカード会社 や銀行などのローンの契約先が行うから、解約されないように言葉巧みに逃げ待ってい れば、銀行口座に金がどんどん入ってくる仕組みだ。
パソコンの値段などは新聞の折り込みのちらしやパソコン雑誌に載っている。インター ネットに接続できる最新パソコンはノート型でも30万円以下で揃えることができる。デ スクトップなら20万円以下でお釣りが来る。インターネットへの接続はNTTとOCNで契約 すれば2000円で毎月15時間使える。使い放題の定額制のプロバイダもある。
あやしげな契約を結んでも一定期間内なら無条件の解約(クーリングオフ)がある。この ような手口にひっかかったら全国の消費者相談センターに連絡しよう。被害者は男性が 72%、平均年齢は27歳、請求金額の平均は75万円だという。
日経パソコン1998.04.16 国民生活センター 消費者相談センター

クレジットカードはオンラインだけでなくオフラインの実社会でも危険をはらんでいる。
レジでカードを出したら目の前で処理させる、金額未記入の伝票を作られないようにカー ドから目を離さないなどは常識だ。カードの利用明細書をそこらのごみ箱に捨ててはい けない。利用明細書には氏名、カード番号などが書いてある。これが分かれば持ち主に なりすまして通信販売で買い物ができる。
署名をしていないカードは一番危険だ。カードを手にいれた他人が持ち主の名前を書け ば、ショッピングのときの利用明細書の署名とカードの署名が一致するので本人とみな される。この場合カード会社は盗難被害の保証をしてくれず、他人が買った品物の代金 をカードの持ち主が全額支払わなければならないケースがほとんどだ。
最近、居酒屋などの椅子に掛けた上着からブランコと呼ばれる手口で財布を抜き取り、 中にあるクレジットカードを使って短時間に買物をする、すりもいるという。
すった財布に入っている名刺を見て、「xx駅ですが財布を拾っています」と持主の家に 電話をかけて家人を安心させて時間を稼ぎ、その間にカード限度額いっぱい買えるだけ 買物をする。大概「お客様、カードの限度額を超えるので使えません」という店の応対 にあって逃げる。カードはゴミ箱に捨てておしまいだ。
昔、カード社会への警鐘としてNHKが特番でこれと同じ手口の犯罪を作って見せた。 その番組では、うらぶれた男親がクレジットカード、プラチナカードを拾うことから始 まる。そのカードを娘が見てコンピュータで持主を割出す。自宅に電話をかけ、懸賞当 選の確認のためといって持主の生年月日など個人情報を聞き出し、さらにカードを拾っ たと持主にも電話をかけて、カード会社への連絡を止める。生年月日から暗証番号を捜 し出し、高価な品を次々と買いまくり、高級レストランで食事をする。男親が味をしめ、 さらにカードを使おうとするが、娘がさっぱりとカードを川に投げ込むというところで 終った。

サバイバル・ワンポイント・アドバイス

  1. 君子危うきに近寄らず
    Webサイトにアクセスだけなら誰かは特定できないが、どこからきたかは分かっちゃう。
  2. うまい話にゃ気をつけろ。
    よだれを垂らすと理性がぶっ飛ぶ。鼻の下を伸ばすのも同じ。
  3. 触らぬ神にたたりなし。
    腹を立てても相手にしてはいけない。無視するのが一番。


ばい菌いるから手を洗おう

一時、「Join the Crew」というメッセージがニュースグループを中心に横行した。 初めは英語の原文に日本語訳が付いている。 内容は、「受信した電子メールを開封しただけで感染し、ハードディスクの内容がすべ て消されてしまうウィルスが出回っている。すぐにまわりの人達に教えてあげてくださ いというものだ。もちろん本文を開封しただけで感染するウィルスは理論的にもあり えない。強いていえば、WordやExcelのマクロウィルスが一番近いが、これらは電子 メールの本文にはできず、添付文書としてしか送れない。怪しげな添付文書は捨てて しまえばいいし、Excelなどの文書を開くときマクロがあれば警告が出るので、心配な ときはマクロ実行を行なわなければ大丈夫だ。この「Join the Crew」は実際はチェー ンメールを狙ったいたずらだ。こういうのをもらったらごみ箱に捨ててしまおう。 それでも心配なときは、Japan Comuputer Emergency Response Team Coordination CenterIPA 情報処理振興事業協会で 確認をすればいい。セキュリティの情報や対処の方法を教えてくれる。
-------------------- 出回っている電子メールの中身 ---------------------
  Take Note!

  Someone get an e-mail titled as JOIN THE CREW and it has erased
  his hard drive. Please do not open up any mail that has this title.
  This is a new e-mail virus and not a lot of people know about it, just
   let everyone know.so they won't be a victim.

  Please e-mail this to everyone you know!
  Remember the title:JOIN THE CREW -Make sure you do not
  "JOIN THE CREW" that have lost there entire HD.


   注意!

  ある人が"JOIN THE CREW"というタイトルの電子メールを受け取って
  しまい、それは彼のハードディスク・ドライブを消してしまいました。この
  タイトルのメールが来たらオープンしてはいけません。これは新しい
  タイプの電子メールウィルスですが、これに気づいている人々はまだ多
  くありません。これ以上、犠牲者が増えないようにするためにも、ぜひ
  まわりに教えてあげてください。

  もう一度タイトルを確認します。"JOIN THE CREW"(仲間に入れよ)
  です。決して仲間に入らないようにしてください。ハードディスクがす
  べて消去されます。
-----------------------------------------------------------------------
インターネットではニュースグループやFTPサーバーにゲームやアプリケーション、ユー ティリティなどいろいろなプログラムが置いてあり自由にダウンロードすることができ る。ほいほい落としてきて使っているうち、日曜日になったら、「日曜日には働いては いけない」という文字が表示され電源が落ちてしまったとか、13日の金曜日になったら ハードディスクがクラッシュしたとか、12月25日になったら画面が真っ白になったと か、妙な現象が起きたりしたら、これらはウィルスの仕業と疑うべきだ。時すでに遅し とは思うが、感染したと思われるハードディスクやフロッピーディスクにウィルスチェ ックをかけよう。ウィルスはアプリケーションだけでなくOSなどシステムが感染する 場合もある。動かすアプリケーションを片っ端から感染させ、フォーマットしたフロッ ピーディスクのシステムにも感染するという手当りしだいのメモリ常駐型のウィルスも いる。
ウィルス対処の基本は、出所がはっきりしないプログラムは使わないことが一番だが、 近年はMicrosoft WordやExcelの文書のマクロ機能を使ったマクロウィルスもはび こっていてこちらの方が半数を超えた。文書ファイルを開いたときにマクロが起動する ように設定してあり、WordやExcelのテンプレートファイルに感染し、以後そのシステ ムで作成するファイルに次々感染して広がるといったものだ。厚生省が配布したExcel のファイルがウィルスに感染していて、みるみる間に感染が広がったという冗談のよう な事件もあった。98年4月にはウィルス対策のお膝元の通産省が配ったExcel97のファ イルがウィルスに感染していた。最新のワクチンソフトでないと発見できない「ラルー」 というウィルスだった。
承知でウィルスを飼うのは、それはそれで楽しいかもしれないが、他人には絶対に迷惑 をかけてはいけない。


キーボードの悪霊

車のハンドルを握ると人格が変わるという話は昔からある。最近は女の子が大形トラッ クに乗り携帯電話を握りながら「てめぇ」「このやろう」などど小さな車に毒づいてい る。いつもは0.25馬力程度の人間が、1000馬力以上の動力をコントロールできるよう になるのだから鋼鉄のパワースーツをつけたのも同じだ。でも相手も同じパワースーツ を来ているものだから、自己防衛を意識して直接ぶつかっていくことはない。
インターネットやパソコン通信の世界でも、人格豹変現象が起きるが状況はちょっと 変わる。
電話では言いたい放題めちゃくちゃを言って印象最悪の人が、面と向かえばやたら低姿 勢で人当たりのいい人だったりする。相手にきついことを言おうと思っていても、顔を 合わせると優しい言葉が出てくるのがフェイス・ツー・フェイスのいいところだ。
パソコン通信、インターネットではアマチュア無線からの影響と思われるハンドルネー ムと称する匿名でチャットやメールのやり取りをする。アマチュア無線ではハンドルと は電信を打つストレートキーのハンドルのことだ。電信で長い本名を打つのは大変なの で略称のハンドルネームを使うが、世界に一つしかないコールサインで自分を明らかに する。
コンピュータネットワークのハンドルネームは、コールサインが付かないので本人が 誰だかわからない。ある種の隠れ箕、サングラスカーに似たようなもので、なかには 男性が女性をかたったり、その逆もあったりする。匿名のハンドルネームでなく、 他人の名前をかたる者もいる。こういう連中の一部には、キーボードに触ったとたん自 分と異る意見に出会うと相手の揚げ足は取るは、言葉尻を捉えるはから始まり、あるこ とないことキートップを叩いてどんどんメールを送るやからがいる。まさにキーボード に悪霊がいて取りつかれたしか思えない。パソコン通信のモデレーターによると、中傷 を書き込む人は会ってみると例外なく無口でおとなしいというから、悪霊に弱いのかも しれない。
小学校の頃、女の子や弱いものに意地悪をして泣かせて喜んでいたのやめられず、成長 の過程で人格形成ができないまま大人になり、肉体的にでも精神的にでも相手を傷つけ ることで興奮を覚えるのは立派な精神障害だそうだ。こういうのが電脳世界にもぐり込 み、愉快犯と合体し罪を重ねる。ばれれば人生を棒に振ることもあるだろうに哀れだ。 昔からパソコンやってる奴は根クラだといわれていたが、伝統はまだ生きているようだ。
痩せ型でちょっと背中を丸くして歩き、声が小さくて妙ににやにやするときがある、 こんな人間がステレオタイプだろうか。必要以上に声が大きくて、何かにつけて一言 言いたがり、でまかせや嘘を平気でつく奴とどっちもどっちかもしれない。

コンピュータネットワークでの会話は生身の人間のコンタクトと違って、表現した文章 がストレートに相手にぶつかるケースが多くなる。ネットワークでのやり取りでは抑制 がきかなくなるといわれるが、気がついたら自分でもどうかと思うほどの攻撃をしてい て暗然としたという人もいる。 文章に感情の機微やニュアンスまで盛り込める池 ひろあき???さんのような人間など そうそういる訳もないので、やり取りはフレームになって燃え上がり、会えばお互いを 刺し殺しかねないような言葉のやり取りに発展する。
米国で考えられたネットワーク上でのエチケット、 ネチケット(日本語訳)には、ネットワーク上でのつき合いの基本的な考え方、 電子メールやニュースの投稿、チャットなどの運用方法、フレームメールやフレーム メッセージへの対処などがある。自分にして欲しくないことは相手にするなという原則 以外に、50KBより大きいファイルは送らないなどネットワークならではのエチケット があるので一度は見ておきたい。

中にはわざわざ突っかかって喧嘩をふっかけのを趣味とするやからもいるので、 この世界で生きていくサバイバル・テクニックを覚えておこう。

サバイバル・ワンポイント・アドバイス

  1. 他人を中傷してはいけない
  2. 他人をかたってはいけない
  3. フレームメール、フレームメッセージは無視する
    挑発されても乗らない
    届いたメールは記録しておく


パスワードはあなたの信用

インターネットで様々なパスワードが命の次ぎに大切だという認識はほとんどない。
あなたのパスワードを知った人は、簡単にあなたになりすませる。あなたの振りをして インターネットに接続し、あなたの振りをしてE-mailを開封し、あなたを装って誰にで もE-Mailを送ることができる。買い物だってできるのだ。
自分だけだろうと思って決めるパスワードも、沢山集めて比較すると興味深い傾向がわ かる。まずは自分の名前、愛称つぎに電話番号、生年月日、妻や恋人、アイドルなどの 好きな人の名前、イニシャルや生年をつなげたものなどのパターンが浮かび上がる。こ のようなパスワードは、その人の住所、氏名、電話番号、家族の名前などの個人情報が 手に入れば何回かのトライで突破できる。映画「ウォーゲーム」では北米防空司令部の コンピュータが「ジョシア」というパスワードで侵入された。「いまそこにある危機」 ではリッターのパソコンは奥さんと子供の生年月日の合成のパスワードが破られ侵入され た。パスワード破りでは初歩中の初歩だ。
簡単な単語を選ぶ人もいるが、これも危ないパスワードだ。
なにげなしに打ち込んだ言葉で偶然 loginできてしまったという例は多い。偶然を期待 しない連中は、思いつくままキーボードに語句を打ち込んでみる。中学生が数字合わせ の鍵を開ける努力をするのと同じで、これをやる筆頭はやはり学生だ。なんといっても 暇があり、パスワードを破れば仲間に自慢できる。そのうち生徒も参加するだろう
ターミネーター2でジョン・コナーがワンボードマイコンを使ってパスワードを延々と 送り込み、銀行の自動支払機から金を引き出したり、ドアロックのセキュリティを突 破するシーンがあったが、現実の世界でもこのような大量のデータをぶつけてセキュ リティを突破する手口がある。PCに語句を入れたファイルと、そのファイルを読んで 電話回線に送り出すプログラムを作り、サーバーに接続したら、次々に語句をサーバー に送る。運がよければどれかが当るというやり方だ。手で単語をいちいち入力するより は効率がいいしスマートだ。
ほとんどのシステムでは、登録したパスワードは一方向性ハッシュ関数で変換されファ イルに保存される。アクセスのとき入力されたパスワードは登録のときと同じアルゴリ ズムで変換され、すでに変換されてパスワードファイルにしまってあるコードと一致す れば正しいパスワードと認められる。
一方向性ハッシュ関数(One Way Hash Function)は、ある値を入力を別な値に変換する 関数で、長いデータが入力されても特定のデータ長に変換される、入力が違えば出力も 変わる、変換された出力から逆変換して入力を探すことはできないという特徴を持つ。 暗号化したものを複合化し、元のデータに直すことができる暗号とは異なるものである。
クリフォード・ストール氏の「かっこうはコンピュータに卵を生む」に出てくるが、 辞書にある言葉を片っぱしからパスワードとして登録し、変換された文字列を集めた クラッキング辞書を作り、システムのパスワードファイルのデータと比較して元の語句 を割り出すというやり方がある。これは最初にシステムのパスワードファイルを手に入 れなければならないが、それにはセキュリティホールにコントロールコードを送り込み、 /etc/passwdにあるパスワードファイルを読み出すなどの方法がとられる。
前出のジョン・コナーの方法は簡単なサーバーの設定で阻止できる。
銀行のキャッシュカードのセキュリティに、「暗証番号を4回続けて間違えたら、その カードは受け付けない」というのがある。login試行回数を4回と決め、loginの試みが 失敗した場合は、そのユーザーの以後のアクセスを無効にする処置が実行されカードを 受け付けなくなるよう設定されているのだ。loginの試行回数に上限を設定しておけば、 手あたり次第に言葉を送り込んでloginしようとする試みをカットできるので、ジョン ・コナーは手も足もでない。
システムのセキュリティが弱くて自分からパスワードを明らかにしているケースもある。
登録しようとしたパスワードに対して、「別なパスワードにしてください」といわれる 場合がそれだ。これは誰かがすでにそのパスワードを登録し使っているということで、 そのシステムにそのパスワードを打ち込めばアクセスできるのだ。これはあんまりひど すぎる。システムのセキュリティが貧弱だという以外にセキュリティについての関心が この程度しかないと見ていい。このようなシステムには関わらないほうが懸命だ。

パスワード・ワンポイント・アドバイス

  1. 個人情報を基にパスワードを決めてはいけない。
    誕生日、電話番号、会社名、住所などやこれらの変形は簡単に破られる。
  2. 恋人、妻、子供などの名前やイニシャル、生年月日をパスワードにするのもだめ。
    結構みんながこれを使っている。組み合わせや変形もだめ。
  3. 好きなアーティスト、車、ものなどをパスワードにするのもいけません。
    ARISA、NANASE、HAL9000、PPC704E、AE86。
  4. ごろ合わせの数字も危険。
    4989、5963、87181、8080。
  5. ログイン名ととパスワードが同じなどはもってのほか。
    sysop/sysop1というのが昔あった。スーパーバイザーがこれじゃーね。
  6. 辞書に載っている語句をパスワードにしてはいけない。
    Iを1、oを0など一部を数字で置き換えるのもパターン化しているので危険。
  7. パスワードの長さは7文字以上にする。
    パスワード解析ツールは、 Pentium 90MHzのパソコンで1秒間に10万語の照合が可能。
       5文字の英大小文字と数字の組み合わせのパスワードは約82億通りになるが、23時間で解析できる。
  8. パスワードを人に教えない。
  9. パスワードを入力するときは人に見られないようにする。
    使ったキーの場所が大体わかれば、何回か試せば当たりがでる。
  10. 可能な限り頻繁にパスワードを変更する。
    イニシャル+年月などの変更のパターンを作ってはいけない。
  11. 人前で入力するときは見られないように気をつける。


ブック紹介
  1. 「ネットワーク犯罪白書」:アスキー出版
  2. 「かっこうはコンピュータに卵を生む」クリフォード・ストール
  3. 「テロリストの半月刀」ラリー・ボンド
  4. 「ハッカーの報酬」
  5. 「日米開戦」トム・クランシー
  6. 「スニーカーズ」
  7. 「ストーンダンサー」マレー・スミス
  8. 「」


うっかりでもだめ

画面の裏側で画面を見ているのは人間。 Netscape Communicator 4.0やInternet Explorer 4.0には、訪れたWebのURL、日付、回 数がヒストリファイル(Netscap.hst)に残っている。使っていたPCの履歴を見れば誰が いつ、どんなサイトを何回見たかが一目瞭然だ。
キャッシュが消えていなければ、履歴(ヒストリ)をクリックすればインターネットに 接続しなくても訪れたWebサイトを表示することができる。この履歴を削除すれば 証拠は消える。だが、ブラウザの履歴を消しただけで安心するのはまだ早い。 Macintoshなら Netcacheback、WindowsならMSIE Cache Explorerなど、ブラウザの キャッシュからWebページを再構築するツールを使えば、そのサイトがオフラインで再 現できるのだ。疑い深い恋人に自分のパソコンを使わせるときに、訪問先を見られたく ないならキャッシュも全部削除する。キャッシュのフォルダに入っているファイルを 全部ゴミ箱に捨てればいい。もちろん、ゴミ箱の中身もきっちり空にする。
恋人なら軽い喧嘩と仲直りで済むが、勤務中にインターネットを使い、仕事と関係ない サイトを訪れたため処罰されたり、解雇された社員がアメリカでは出ている。日本でも 事情は変わらない。 危ないサイトにアクセスしたらその証拠が残ってしまう。 わいせつなWebサイトを見続けて首に解雇された州政府機関の技術者は 数ヵ月間、わいせつなWebサイトを見続け、上司から警告を受けたが 2ヵ月後にまた同じサイトにアクセスした。
ロスアラモス研究所ではアダルトサイトを見ていた4人の所員を解雇、さらに10人の 所員がオンラインショッピングなど個人的な目的でインターネットにアクセスした キャッシュは 企業でプロキシサーバーを使っていれば、プロキシサーバーで接続状況、接続先を チェックしたり、履歴を残すことができる。 Webサーバーでもアクセスしてきたユーザーの情報をチェックすることができる。 ダイヤルアップIP接続では接続したユーザーのアドレスはサーバーが割り振るため、 ユーザーが利用したプロバイダのサーバーは分かっても、ユーザーが誰かを特定する ことは困難だ。だが不可能ではない。Webサーバーにアクセスしたユーザー名をプロ バイダのサーバーの接続ログに照合すれば誰がプロバイダに接続し、どんなユーザー 名を割り振られてWebサーバーに接続したかはわかる。 クッキー(Cookie) サーバーから送られてきたデータをハードディスクに一定期間保存し、サーバーからの 要求によりサーバーにデータを送り返す仕組みを持つ。 ccで送れば受け取ったほうは他人のE-mailアドレスがわかる。 これも問題。 むやみにアンケートにE-mailをかかない。 一度ネットワークに載せられたら未来永劫消えることはない。 自分のWebページから検索サーバーが情報を取り出していかないように制御することが できる。

<meta name="robots" content="noindex,nofollow">
そのページを登録しない。リンク先は登録しない。
<meta name="robots" content="noindex,follow">
そのページを登録しない。リンク先は登録する。
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そのページを登録する。リンク先は登録しない。


さぼっていたら首になる出典:日経パソコン/PC WORLD

アメリカでは勤務中にインターネットを濫用する社員を処罰したり解雇する 企業が増えている。
わいせつなWebサイトを見続けて首に解雇された州政府機関の技術者は 数ヵ月間、わいせつなWebサイトを見続け、上司から警告を受けたが 2ヵ月後にまた同じサイトにアクセスした。
ロスアラモス研究所ではアダルトサイトを見ていた4人の所員を解雇、さらに10人の 所員がオンラインショッピングなど個人的な目的でインターネットにアクセスした ことで処分を受けた。
NASAからも業務を請け負っている南カリフォルニアの航空会社では家の修繕に 関するフォーラムに没頭しすぎるという理由で社員を解雇した。

PC WORLD誌の電話アンケート調査の結果
社員がどのサイトを見ているか
   現在、監視している                   33%
   1年以内に監視をする予定              11.5%
   分からない、決めていない             10.5%
   監視する予定はない                   45%

会社はインターネット上のどのような行動を監視しているか
   閲覧したサイト                       72.7%
   ダウンロードしたデータの種類         45.5%
   インターネットの利用時間             43.9%
   ダウンロードしたデータのサイズ       36.4%
   電子メールの内容                     16.7%

不適切な利用に対する処置
   処罰した                             20.5%
   不明                                    4%
   処罰していない                       75.5%

ネット上のコミュニケーションを監視していることを
   従業員に伝えている                     86%
   従業員に伝えていない                   14%

インターネットの利用状況を監視しない理由
   従業員の権利を尊重するため             35.6%
   従業員を信頼しているから               12.2%
   費用がかかりすぎるから                  6.7%
   監視体制を敷くのが難しいから            6.7%
   監視に必要な設備や人材を用意できない    6.6%
   その他                                 15.6%
   気にしていないから                     16.7%

監視の目的
   娯楽的な利用を防ぐ                    58%
   違法ソフトのダウンロード防止          47%
   仕事に無関係のネットサーフィン、重い
   データのダウンロードによる通信速度の
   低下を防ぐ                            33%
   
PC WORLD誌のオンライン調査の結果 2500人
会社には監視する権利があるか
   ある                                 65.8%
   ない                                  26.8%
   どちらともいえない                     7.4%

会社には監視することを知らせる義務があるか
   ある                                 94.2%
   ない                                  4.1%
   どちらともいえない                     1.7%

職場におけるインターネット利用権利

マーク・グロスバン弁護士

  1. 職場でのインターネット利用が監視されているとは聞いていなかったのに 「今度、娯楽目的でネットサーフィンしたら首だ」と警告された。
    この場合、従業員の権利は
    回答
    会社のパソコンを使ったなら何の権利もない。
    終業時間内に会社に監視されても、プライバシーの侵害とはいえない。
    裁判になっても勝ち目はあまりないだろう、むしろ、警告してくれたことを ありがたく思うべきだ。

  2. 従業員がインターネットのアクセス権を濫用しているが、会社にはイン ターネット利用規定がない。この場合の会社の権利は
    回答
    法律は未整備だが、もし会社のパソコンが使われているのなら、使い方は 会社が管理できる。インターネットの利用規定がなくても、会社には濫用を 防ぐ権利がある。しかし、できるだけ早急にインターネット利用規定を 作って社員に配布すべきだ。

  3. 男性社員が仕事中にポルノ画像をダウンロードしているのを女性社員が 目撃した。女性社員はセクシャルハラスメントとして会社を訴えようと している。会社に責任はあるのだろうか。
    回答
    インターネットだろうが、雑誌だろうが、わいせつ画像が職場にあれば、 女性社員はセクハラ職場として会社を訴えることができる。会社の防御策は、 アダルトサイトの閲覧を禁止する規定を作ることだ。しかし、インターネット 規定が不完全で、同じことが起きれば女性社員が勝訴するだろう。

日経パソコン19971211/PC WORLDの記事


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